不合格って本当? 面接で志望動機を聞かれない正しい理由を徹底解説

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志望動機を聞かれない理由を知ることが面接突破の鍵

「面接で志望動機を聞かれなかった……」
「志望動機を聞かないのは不採用だからですか?」

という声を就活生から聞くことがあります。

志望動機は選考の頻出質問のため、面接で聞かれないと不安になってしまいますよね。しかし、志望動機を聞かれなかったからといって、確実に面接に落ちてしまったというわけではありません。

志望動機は面接で聞かれることの多い項目ですが、中には志望動機を聞かない企業も存在します。企業が志望動機を聞かない理由を正しく知ることで、最適な面接対策をとれるようになるでしょう。

この記事では、そもそも企業はなぜ面接で就活生に志望動機を聞くのか、志望動機を聞かない理由は何か、詳しく解説していきます。面接で志望動機が聞かれず不安な人は、ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも企業が志望動機を聞く理由

まずは、そもそも企業はなぜ就活生に志望動機を聞くのか、その理由について改めて確認してみましょう。

企業側からの質問に無意味なものはなく、どんな内容のものでもすべてに意味があります。質問の意図について正しく理解しておけば、実際の面接でも的確な受け答えがしやすくなりますよ。

志望度を知りたい

面接で志望動機を聞くのは、就活生一人ひとりの志望度を把握するためです。志望度が低ければ、企業が就活生に内定を出しても辞退されてしまうかもしれません。どんなに優秀な人材だったとしても、実際に入社してくれなければ採用活動にかけたコストが無駄になってしまいます。

このような理由から「志望度の高い就活生に内定を出したい」と考えている企業は多く、入社への強い熱意を持っているかどうかを採用の判断材料にしているのです


キャリアアドバイザー)また、「この企業で働きたい」という志望度が高い就活生ほど、入社後、企業に貢献してくれる可能性が高いと考えられることも理由の1つでしょう。

自社とのマッチ度を知りたい

志望動機を聞くことは、自社と就活生とのマッチ度を知ることにもつながります。企業によって社風や目指すビジョンは大きく異なるため、就活生が自社の業務や考え方にマッチしているか、志望動機を聞くことによって把握しておきたいのです

たとえば変革期で昔とは方針が大きく変わりつつある企業に対して、志望動機で過去の功績に魅力を感じたことを話しても、企業と学生がマッチしているとは言い難いですよね。

志望動機は、企業が求めている人材であるかどうかを見極めるための判断材料の一つです。

企業は自社とマッチしている人材を求めている以上、「自分に合った企業」を探し出すことができれば、高評価を得られてスムーズに選考が進む可能性が高いです。こちらの記事を参考に、自分の合った企業を探してみましょう。
自分に合った仕事を見つける方程式|人生の3割を占める仕事の選び方

長期的に働いてくれる人材か知りたい

志望動機の質問では、就活生が自社で長期的に働いてくれるかどうか、という点の見極めもしています。

せっかく採用しても、すぐに辞められてしまっては採用コストもかかりますし、いつまで経っても戦力となる人材が育たなくなってしまいます。

あなたの描くビジョンや意欲が志望動機から伝われば、企業は長期的な活躍を期待しやすいですよね。反対に志望度が伝わらないような内容では、企業へのこだわりが伝わらずに長く働くイメージを持たれにくいでしょう。

面接における志望動機についてもっと詳しく知りたい人は、ぜひこちらの記事も合わせて確認するようにしてくださいね。
例文11個|面接に受かる志望動機は 「自己分析×企業研究」で完成

次の記事では、アパレル業界で働くうえでのキャリアビジョンとともに、志望動機の作成方法について解説しています。ぜひ読んでみてくださいね。
例文15選|【アパレル業界を志す学生へ】志望動機作成の極意を解説

次の記事では、銀行の志望動機について例文とともに解説しています。「どんなキャリアを目指すのか」についても解説してるので、銀行業界に興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。
【銀行志望動機の作成手順書】例文12選&浮かばない時の対処法付き

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志望動機を聞くのは学生への理解を深めるためでもある

企業が志望動機を聞く理由として、「学生への理解を深めたい」というのもあります。

志望動機を聞くことで全体を通してその学生の考えや想いに一貫性があるかを確かめることができます。もし、学生が今までやってきたことや考えと志望動機に一貫性がなければ、採用したとしても、本人が入社後ギャップに苦しむことになる可能性があります。つまり、面接で企業が学生のことを知るというのは、企業のためだけではなく学生のためでもあるのです。

企業が学生を知る努力を怠ると離職率の上昇にも繋がってしまいますし、学生側のキャリアにも傷をつけることになり、お互いにメリットがありません。このような理由で学生をさらに知りたいという企業側の想いから、学生へ志望動機を聞くことがあるのです。

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面接で志望動機の長さを自在に操る極秘テクニック|例文5選

志望動機を聞かれない=不採用ではない

面接の頻出質問である志望動機は必ず聞かれるものというイメージがあるため、聞かれないことで「もしかして不採用なんだろうか」と不安になってしまう就活生は多いです。しかし、志望動機を聞かれないからといって、100%不採用となるわけではありません。

就活生の志望度やマッチ度を見極められる志望動機は企業にとって重要なものですが、さまざまな理由から面接で志望動機を聞かないケースも存在します

面接を突破するためには、志望動機を聞かれなかったとしても一喜一憂せず集中して取り組むことが大切です。

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志望動機を聞かれないケースもある

面接が終わって、志望動機を聞かれなかったからといって落ち込む必要はありません。私自身も志望動機を聞かれないまま面接を受けたことがあります。面接で自分についての質問が多く、最後に志望動機を聞かれないと不安になりますよね。しかし、数日後に選考通過の連絡をもらいました。そして、その後の最終面接で志望動機を聞かれました。

企業によって志望動機を聞くタイミングは様々です。一次面接などの選考の前半では志望動機を聞かず学生への質問が多い場合もあれば、前半の段階で志望動機を確認し、最終面接などでは志望動機を聞かない場合もあります。

面接には毎回企業側の目的があるので、たとえば、学生への理解を深めたいという目的の面接では、志望動機よりも学生についての質問が多くなるでしょう。そのため、志望動機を聞かれないことももちろんあります。もし志望動機を聞かれることがなくても、そういうケースもあるので心配しないでください。

面接で志望動機を聞かれない4つの理由

面接で志望動機を聞かれない4つの理由の画像

ここからは、面接で志望動機を聞かれない4つの理由について詳しく解説していきます。

面接で志望動機を聞かれず不安に思っている人や、志望動機を聞かれないケースの面接に備えたいという人はぜひ参考にしてみてくださいね。

①もともと志望動機を聞く予定がない

企業によっては、もともと志望動機の質問を用意していないこともあります。志望度は企業にとっては重要な質問ですが、就活生一人ひとりが持っているスキルや経験と直接的には関係がありませんよね

「純粋にその人が今までおこなってきた行動や経験で判断したい」と考えている企業の場合、志望動機を聞かないこともあるのです。

志望度ではないほかの項目を重視している

企業が選考で重視する項目の画像

リクルートキャリアが2021年3月に発行した「就職活動・採用活動に関する振り返り調査 データ集」によれば、企業が採用基準で重視する項目は「人柄(93.1%)」 、「自社/その他の企業への熱意 (78.3%)」 、「今後の可能性(68.9%)」の順に高く、就活生の人柄の理解に力を入れていることがわかります。

限られた時間の中で就活生の人柄などについての理解を深めるため、志望動機の質問を用意していないというケースもあるのです

入社後、問題なく企業に馴染めるか、現在の社員たちと円滑に業務を進めることができるか、もしも社内で衝突が起こったときにも円満な解決方法を見つけ出せるかなど、人柄からはさまざまなことがわかります。

回答が用意された質問を避けている

志望動機は面接で聞かれることの多い頻出質問のひとつであり、すべての就活生が多少なりとも回答を準備しています。

志望動機を聞いてもありきたりな回答しか返ってこなかったり、自分をよく見せるために本心ではない内容が盛り込まれていたりする可能性があることを面接官は理解しているため、回答が用意された質問を避けることもあるのです。

回答の用意できない質問を就活生にぶつければ、取り繕っていない一人ひとりの本音や人柄を知ることができ、また、咄嗟のときにどのように対処するか、対応力を見ることもできます。

②すでに志望動機を確認できていた

履歴書やエントリーシート(ES)などの書類選考時や、ほかの質問ですでに知りたい内容を確認できていたというときには、志望動機を聞かないこともあります

たとえば、「弊社でどのようなキャリアプランを考えていますか」「入社後、力を入れて打ち込みたい仕事はなんですか」といった質問は志望動機にもつながる部分があるため、あえて志望動機を聞く必要はなくなりますよね。

下記のような質問をすでにされていた場合は、すでに志望動機を確認できていたから聞かれなかった、と考えてもいいでしょう。

志望動機につながる質問例

  • 「5年後のビジョンについて教えてください」
  • 「将来の夢や成し遂げたいことについて教えてください」
  • 「他の業界ではなく、この業界を志望した理由を教えてください」
  • 「どうして当社に応募したのでしょうか」など

「将来像を教えてください」といった質問をされた場合も、そこから志望動機を確認されている可能性があります。そう考えると入念に内容を練る必要があるため、こちらの記事を参考にしっかりと将来像を準備しておきましょう。
将来像は人生の地図|「立て方」と「伝え方」を極めて未来を掴み取れ

ESで魅力的な志望動機を作るためには「書き出し」が重要になります。志望動機を書くコツや面接官の心を掴む書き出しについては、こちらの記事で詳しく解説しています。面接で志望動機を聞かれなくても、しっかりESでアピールできるようにしましょう。
志望動機は書き出しが肝心!魅力的に書くコツや例文を解説

③志望動機を聞く時間がなくなってしまった

志望動機以外にも、企業が応募者である就活生について知りたいことはたくさんあります。

ほかの質問のやり取りで時間がかかったり、話が盛り上がったりして、想定時間をオーバーしてしまった場合などは、志望動機を聞かれないまま面接が終わることも多いです

企業によって違いはあるものの、面接は基本的には時間を区切り、決められた時間内でおこなわれます。面接官は1日に複数人を面接することも多く、1人に割ける時間は限られているため、志望動機を聞けなくても仕方なく面接を終わらせるケースも存在するのです。

時間が押すと、せっかく用意した志望動機を伝えることができずに面接が終わってしまいます。そんな事態を避けるためにも、特に時間を使いがちな自己PRを要約する練習をしておきましょう。こちらの記事では、自己PRを要約しつつもより魅力的にするコツを解説しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
例文8選|3分の自己PRを最大限活かすコツやありがちな失敗を解説

④採用・不採用がほぼ決まっていた

ほかの質問で採用・不採用がすでに決まっていた場合、志望動機を聞くことなく早い段階で面接を終了させることもあります。

採用・不採用を決めるタイミングは企業によってさまざま。面接後にじっくり考えて合否を決める企業もあれば、面接中に採用・不採用を決める企業もあります

面接中に合否が決定したため早い段階で面接を切り上げるというときは、結果的に質問数が少ないこともあるということです。

キャリアアドバイザーコメント

回答が用意されやすい志望動機をたずねるのを避けていることが多い

面接で志望動機を聞かれない理由としてもっとも多いものは「すでに回答を用意している学生が多いため、もともと志望動機を聞く予定がない」という理由です。

志望動機は面接での定番の質問のため、事前に回答を準備している学生がほとんどです。事前準備に時間をかけた学生を「志望度が高い」と判断する企業は志望動機を重視していますが、それよりも学生の素の人柄を知りたいと考えている企業は志望動機を聞かない場合があります。面接という短い時間の中で学生の人柄を判断することは簡単ではないため、志望動機に時間を割かず、人柄が直接的にわかるような質問の数が多くなります。

このように、志望動機を聞かれなかったからといって合否に直結するわけではありません。しかし志望動機を聞かれなかったことで不安になり、その気持ちが態度に出てしまう方が面接結果に影響するでしょう。もし志望動機を聞かれなくても特に気にせず、堂々とした態度を保つことができるように心掛けられると良いですね。

キャリアアドバイザーコメント

既に不安が解消されている場合、志望動機が聞かれないことも

面接で志望動機を聞かれない理由として、「他の質問を通して学生を理解することができ企業側の不安を解消できた」ことが考えられます。

企業にとって質問とは、「この学生はどんな人なのか、長く働いてくれるか」など企業側の不安を解消する手段でもあります。つまり、質問を通じて「この学生なら大丈夫だ」と安心できれば、志望動機を聞く必要はなくなるのです。

たとえば、企業側が長期的に働いてくれる人材を求めていれば、他の質問でアルバイトで4年間継続したエピソードや、趣味を何年も続けていることを聞くと、一つのことを長く続けられる人材ということが分かりますよね。このように、志望動機以外の質問で「会社とマッチしている」と感じてもらったり、一緒に働きたいと思ってもらえれば志望動機を聞く必要はないのです。

質問には色んな意図があります。志望動機を聞く理由も、志望理由だけを知りたいわけではありません。そのため、もし面接で志望動機を聞かれなくても不安になることはありませんし、志望動機を聞かれなかったと言っても合否には直結しないのです。

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志望動機を聞かれない面接を攻略する3つのコツ

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絶対に聞かれると思って対策していた志望動機を質問されないと、不安になってしまいますよね。

しかし、面接で重要な質問は志望動機だけではありません。面接官は、ほかにもさまざまな質問をして、就活生の人柄やマッチ度などの見極めをしています。

志望動機を聞かれない場合、ほかの質問で自分をしっかりとアピールすることが大切です。ここからは、志望動機を聞かれない面接を攻略するためのコツについて、詳しく解説します。

①志望動機以外で志望度をアピールする

企業の面接官から「志望動機はなんですか」とは聞かれない場合でも、ほかの質問の回答などで志望度をアピールすることができます。

面接で重要なのは、ただ面接官の質問に答えることではなく、自分の熱意や将来性を伝え、人柄や適性を正しく理解してもらうことです

志望動機を聞かれない場合は、自分から志望度を伝えられるよう工夫してみましょう。

入社後のビジョンを明確にする

志望動機以外の質問で志望度をアピールするためにも、入社後のビジョンを明確にしておきましょう。入社後どんな仕事に就きたいか、5年後、10年後どのようにスキルアップしていきたいかというキャリアプランを明確に思い描いておくことで、志望度を伝えやすくなります。

企業研究や業界研究など情報収集をおこない、深く理解しておかなければ、具体的なキャリアプランを立てることはできません。入社後の明確なビジョンを思い描けているということは、それだけ企業について理解があるという証拠でもあり、企業にとってはミスマッチを防げるというメリットもあります

「入社後のキャリアプランについてどう考えていますか」「入社したらどのように成長していきたいですか」なども面接で聞かれることが多い質問であるため、ここでしっかりと志望度を伝えられるようにするといいでしょう。

入社後のビジョンを明確にするためには、将来どんなキャリアを歩んでいきたいか明確にしておくことが大切です。こちらの記事を参考に、キャリア形成について知識を深めておきましょう。
令和新時代のキャリア形成とは? 未来をデザインすることの重要性

志望度が伝わる逆質問をする

面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれることもあります。このときに、自分の志望度が伝わる逆質問をするというのも1つの方法です。

逆質問は、単にあなたの疑問を解消するだけでなく志望度や熱意をアピールするチャンスでもあります。企業や業界についてどれほどの知識があるのか、徹底的な下調べをしてきたのかが伝わる逆質問をして、面接官にあなたの熱意を伝えましょう

下記のように、入社後のイメージを具体的に持っていることがわかる逆質問をすると、志望度が伝わりやすいです。志望度が伝わる逆質問の例

  • 「御社は現在〇〇に力を入れていると伺いましたが、今後はどのような領域に力を入れていく予定ですか?」
  • 「入社後はどのような流れや研修期間を経て、実際の業務を開始するのでしょうか?」
  • 「責任あるポジションを目指していきたいと考えています。御社の評価制度・昇進制度について教えていただけますでしょうか?」など

②エピソードや自己PRの深掘り対策をしておく

面接で志望動機を聞かない企業は、あなたの人柄や熱意などを知りたいと考えているケースが多く、エピソードや自己PRについては内容を深く掘り下げて質問される可能性が高いため、しっかりと対策しておく必要があります。

深掘りされたときに黙ってしまうことなく、企業が求める能力と合致する自分の強みなどについて答えることができれば、志望度はもちろん、人柄や将来性もアピールできるでしょう

代表的な深掘りの質問には、以下の5つがあります。前もって回答を考えておくといいでしょう。エピソード・自己PRの深掘りの質問例

  • なぜその経験をしようと考えたのか
  • その経験で一番大変だったことは何か
  • どのような工夫をしたか
  • その経験からどんなことを学んだか
  • 得た学びを今後どのように活かしていきたい

エピソードを深掘りされても詳細に答えられるよう、自分の思考を整理して、どんな経験をしたきたか洗い出しておきましょう。そのためにはこちらの記事で解説しているマインドマップが役立つので、ぜひ確認してみてください。
マインドマップで始める自己分析|「本当の自分」を紙に描き出そう

深掘り対策をするためには自己分析が必須です。とはいえ、数ある自己分析の方法の中から何を選べば良いかわからない就活生も多いでしょう。そのような方は、こちらの記事を読んで迷いを解決しましょう。
簡単15のやり方で自己分析はもう迷わない! 活用法を徹底解説

③雑談面接の対策もする

近年増加傾向にある雑談面接の対策もしておきましょう。雑談面接とは、一問一答形式ではなく雑談のような会話を通じて合否を判断する面接のことです。

雑談を中心としてカジュアルに面接が進められるため就活生もリラックスして話しやすくなる一方、選考と忘れてしまい伝えるべきことを伝えられない可能性もあり、事前にしっかりと対策しておく必要があります

雑談面接は通常の面接とは異なるため、特徴や内容、評価されるポイントなどを押さえておくようにしましょう。

発言内容がすべて評価されると意識する

雑談のような雰囲気で話が進む雑談面接ですが、面接官はあなたが話す内容を細かくチェックしています。敬語や丁寧な言葉遣いを使うなど基本的なマナーを守ることはもちろん、評価されているという意識を持ち、すべての発言に責任を持つことが大切です。

スキルや経験など自分の強みをアピールすることは大切ですが、最低限の礼節を欠くようなことがあれば、大きなマイナス評価につながってしまいます。相手への敬意を持って、失礼のないよう面接を進め、好印象を与えられるようにしましょう。雑談面接でありがちな失敗

  • くだけた言葉遣いになってしまう
  • 素の自分を出し過ぎてしまう
  • 面接の場にそぐわない話題を出してしまう
  • 自分の意見を伝えず相手に合わせすぎてしまう
  • 自分の強みや魅力を伝え忘れてしまう

アピールの軸を明確にしておく

雑談面接は会話のように進むため、話題が飛んでしまったり、伝えたいことがブレたりしてしまうことがあります。さまざまな話題が上がるなかでも自分がアピールしたい部分をしっかり伝えることができるよう、アピールの軸を明確にしておきましょう

アピールしたいことをはっきりさせておけば、何気ない会話のように進む雑談面接でも積極的に自分の強みや魅力を伝えることができます。

あなたの強みを最大限活かせるよう、雑談面接の最中にアピールにつながりそうな部分があれば、どんどん魅力を伝えていきましょう。

人に頼んでアドリブ対応の練習をする

面接の頻出質問のように事前に回答を用意できないのが、雑談面接の難しいところです。アドリブ対応は自分1人だけでは対策が難しいため、家族や友達など、周囲の人に相談して練習に付き合ってもらうといいでしょう。

その際、ありきたりな質問ではなく、予想できないような質問をしてもらうようにすると、アドリブ対応力を鍛えることができます

もちろん、もとから親しい知り合いと面接官では緊張の度合いに差はあるものの、場数を踏んで慣れておくことは自信にもつながるでしょう。練習では、良くないと思った部分などは遠慮なく指摘してもらうようにすると、その後の改善につなげられます。


キャリアアドバイザー)緊張感を持って練習するには、キャリアセンターやエージェントを利用して練習することもおすすめです。

志望動機を聞かれない分、ほかの質問が増えることになります。そのため、一般的によく聞かれる質問を網羅的にチェックすることが重要になるでしょう。特に「長所・短所」「人生でもっともつらかったことや挫折した経験」「周囲からどのような性格だと言われるか」など、人柄を判別するような質問が多くなる傾向にあるため、重点的に対策しておくと安心です。

とはいえ、人柄がわかる質問に対する回答も事前に作りすぎてしまうと真実味がなくなってしまいますので、自分自身の素の性格が伝わる回答を心掛けてくださいね。

雑談対策には論理的思考力を鍛えるのが一番

ほかにも、雑談面接に向けて論理的思考力を鍛えることも有効です。会話ベースになると、話したいことを一気に伝えるのではなく、相手の反応を見ながら必要な情報のみ適宜伝えていくことが求められます。そのためには短い会話の中で端的にわかりやすく伝える能力や、企業が求める情報を的確に伝える能力が必要ですが、それを実現するには論理的思考力が肝となります。

普段の会話から意識することでこの力を鍛え、面接では自然に発揮できるようになるとベストですね。

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各質問への回答内容の一貫性が重要

「志望動機を聞かれない面接を攻略する3つのコツ」の各項目の準備も必要ですが、すべての質問の答えに一貫性があるのか、そして企業へ不安を与えないかも重要です。回答に一貫性がないと、「本当にうちで働きたいのかいまいち分からない」「一体この学生は何を考えているのか読めない」などネガティブな印象を与えてしまう可能性があるからです。志望動機を聞かれない面接の準備を進める際にも、全体の答えを書き出してみるなどして、統一感や一貫性があるのかを最後に確認しましょう。

また、志望動機を聞かれない場合の面接では、将来像についての質問がされやすい傾向にあります。具体的には「今後のキャリアプランを教えてください」「将来どんな人になりたいですか」などが考えられますね。将来像を聞くことで、実際にその企業で働いているイメージができるからです。志望動機を聞かれない場合、将来像について聞かれやすいのでこちらも準備するようにしてください。

次の面接で志望動機を聞かれる可能性は十分にある

志望動機の重要度の画像

前回の面接で志望動機を聞かれなかったとしても、次の面接で聞かれる可能性は十分にあるため、注意が必要です。

一般的に、志望動機は面接のフェーズが上がるにつれて重要視されやすくなる傾向にあります。

企業としては「候補者の中からより自社にマッチした人材を選びたい」「内定を辞退されたくない」と考えているため、最終面接など選考フェーズの後半で志望動機を聞くことで、最終的な確認や判断をおこなっているのです。

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選考フェーズが上がると志望動機が求められやすくなる

最終面接に近づくにつれ、志望動機が重要視されやすくなるとお伝えしました。理由としては、採用した学生には可能な限り長く働いてほしいと企業は考えているため、より志望度の高い学生に内定を出すのです。

実際に、面接では一貫して志望動機を聞かれなかったため、志望動機を用意せずに次の面接に挑んでしまい、せっかく進んだ最終面接でうまく志望動機を述べられず不採用になってしまった学生もいます。

志望動機はただ用意するだけでなく質も上げておくことを忘れずに

また二次面接や最終面接で聞かれる志望動機は、ただ入社したいという意思だけでなく「競合他社との比較を踏まえたうえで、なぜこの企業なのか」といった点まで評価される傾向にあります。面接のフェーズが上がるにつれ、求められる志望動機の質も上がるため要注意です。

そのため、もし前回の面接で志望動機を聞かれなかったとしても油断せずに、志望動機を必ず準備して面接に挑むようにしましょう。前述したとおり「なぜ他社ではなくこの企業なのか」といった観点が重要になるので、業界・企業研究は徹底してくださいね。

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志望動機はどのタイミングでも聞かれる可能性がある

面接は何度か実施されることが多いので、1回目の面接で志望動機を聞かれなくても、次の面接で聞かれる可能性があります。新卒採用では特に、一次面接では学生についての理解を深め、二次面接以降は企業とのマッチ度合いや学生の志望度を図る傾向にあります。一次面接や二次面接で聞かれなかったのに、最終面接で志望度の最終確認として志望動機を聞かれる場合もあるのです。

また、各面接の面接官は、人事担当から始まりステップが進むにつれて、人事部長、営業部長、社長など面接官もランクアップすることがほとんどです。その場合、面接官によって学生の見方は違いますし、中には志望動機を確認したいと感じる面接官もいるでしょう。

このように、志望動機はいつ聞かれても不思議ではありません。もし志望動機をうまく答えられないと合否にかかわってきますので、必ず志望動機は用意しておきましょう。

志望動機を聞かれなくても企業の意図に沿って精一杯アピールしよう

面接の頻出質問というイメージの強い志望動機ですが、必ず質問されるというわけではなく、中には聞かれないケースも存在します。

志望動機を聞かれない理由はいくつかあり、聞かれなかったからといって必ずしも不採用になったというわけではないため、次の面接に備え、練習しておくことが大切です。

志望動機を聞かない企業の場合、志望度以外の項目を重視していると考えられるため、キャリアプランや逆質問、エピソードや自己PRなどほかの方法で自分を積極的にアピールしていきましょう。

記事の編集責任者 小山内 隆

アクセス就活PLUSを運営するアクセス通信(現アクセスネクステージ)に新卒入社。就職サイト「アクセス就活」の立ち上げや、関西支社の営業責任者を経て、名古屋支社の責任者として立ち上げを担う。人事採用支援のほか、就活相談や就活講座の講師などキャリアアドバイザー職を経験した後、2017年に同社役員。現職は採用アウトソーシング(RPO)事業の担当執行役員 > メッセージを読む

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